銀河の森のわらべ唄


一面雪景色広がる北国情景

雪渡りカンコ すが渡りカンコ」。こんな歌いだしで始まるわらべ雪渡りカンコ」。舞台は、2か3雪原です。降り積もった表面太陽照らし融けた表面寒さ凍ります。冷え込んだには、堅く締まり凍結してのようななめらかさで一面覆います。雪の上をどこまでも歩いて行ける―。この情景を「雪渡り」と呼びました。

雪渡りカンコ」というわらべは、岩手県青森県中心分布しています。歌詞題名土地によって違いがあるものの、「堅雪」、「凍雪」、「雪渡り」、「すが渡り」という凍った雪原表すフレーズが登場するのが特徴です。 亀ヶ森にも、「雪渡りカンコ」が伝わっています。どもたちの歌声と、待つ北国情景重ねるとき、広々とした雪原に、どもたちがはしゃぎながら歌い遊ぶ姿浮かぶようです。

雪渡りの唄」(コラム)

賢治さんのデビュー作


賢治さんの書き込み遺る雪渡り」の掲載紙
資料提供 宮沢賢治記念館

にしたもの、にしたことの本質をそのままに、そっとやわらかく作品織り込んでいった賢治さん。童話雪渡り」では、雪渡りカンコの作中大きな役割果たしています。歌詞変えたやりとりを通して主人公どもと子狐会話進められていきます。

雪渡り」は、賢治さんのデビューであり、生前唯一原稿料にした作品であると云われています。北国情景をありのままに描いた舞台に、幻想的との交流重ね明るさにも、チクリと人間への風刺込めた作品です。

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  • わらべ唄響く郷

賢治さんと探そう!

  • 賢治さんが銀河の森深く関わることになったきっかけは、大正(1918)に行われ稗貫郡土性調査です。盛岡高等農林学校研究生だった賢治さんが、調査実際歩いたルートをたどりながら、銀河の森伝わる文化歴史風土学びましょう。作品とのかかわりも紹介しています。

    調査際に宛てたハガキには、「本日葛の渡し八重畑役場にて案内得て権現堂山超えその廻館山廻り亀ヶ森村八幡館出で」と記されており、権現堂山から亀ヶ森向かうどりが確認できます。亀ヶ森には、わらべ雪渡りカンコ」伝わっており、童話雪渡り」に登場するわらべとの相似性指摘されています。人々暮らしをいきいきと作品描いた賢治さん。どこかで、わらべにしたのかもしれません。

    賢治さんの調査ルートを見てみよう

    赤いルートがこのページで紹介している場所対応しています。(権現堂山~亀ヶ森~大迫中心部